idesが処理できる文の種類は、まず、大きく二つに分類されます。一つは平叙文であり、もう一つは、疑問文です。
入力の規則として、「?」で終わっているもの、もしくは文の末尾が「か。」や「のか。」で終わる文は、原則として疑問文であると判定されます。
逆に、文の末尾に「?」が無く、また「か。」や「のか。」でもないものは、原則として平叙文であると判定されます。
疑問文である場合は、文の末尾に「?」を付けるようにしてください。
ides-AZILEに何か文を入力すると、それが疑問文である場合には、返答します。ただしその答えをides-AZILEが知らない場合は、「知らない」と返答されたり、また、単に無言だったりもします。
ides-AZILEに平叙文を入力すると、それが事実を示している場合には、idesはそれを「事実」として学習します。
また、それが論理を示している場合には、その論理関係を学習します。
つまり、さらに「事実文」と「論理文」という二種類の文が想定されていることになります。
「事実文」とは、その文の主語が、固有名詞であったり、代名詞であったりするもののことをいいます。
たとえば、「高田は男です。」は事実文です。
また、論理文とは、その文の主語が、概念であったりするもののことといいます。
たとえば、「犬は可愛い。」は、論理文です。
もちろん、その組み合わせによって、事実平叙文/論理平叙文/事実疑問文/論理疑問文」という4種類が存在するということになります。
さらに、疑問文は「単純疑問文」と「疑問詞疑問文」に分類されています。
単純疑問文とは「高田は人間ですか?」というようなもののことを言います。単純疑問文に対しては、idesは、「はい」「いいえ」もしくは「知らない」のいずれかで返答します。
また、単純疑問文への返答は、それが「誰が言っていた事実なのか」を伴う場合があります。
たとえば、
「高田はフェリス女学院大学の教授ですか?」
という単純疑問文に対しては、
「はい。tkdはそう言っています。」
という具合です。これは、のちに説明しますが、idesの基本システムで採用している「階層構造意味空間モデル」によるものです。
つまり、ある事実というのは、「ある個人の意味空間内部で成立しているものである」という基本的な認識を基礎にしています。
疑問詞疑問文とは、「高田は何ですか?」とか、「あなたは何ができるの?」とか、「どうすれば人間は幸せになるの?」などなどというように、
疑問詞を伴う疑問文のことをいいます。
idesは、「何」「誰」「どこ」「どうして」「どうすれば」「なぜ」「いつ」などの疑問詞を処理することができますが、
当然ですが、その答えに該当する事実や論理をidesが知っていなければ、返答は行われません。